2017年6月19日月曜日

グラストンベリー④ 女神の神殿 ~Goddess Temple~


グラストンベリーの短いハイ・ストリート(メインの通りのこと)を、グラストンベリー・アビーの方向に下って行くと、またもや別世界に繋がっていそうな中庭があります。

ミステリアスだけど楽しげで、ふらっと入ってしまえる温かさがある

明らかに外の通りとは雰囲気が違って、時間が許せばずっと居たくなるような居心地の良さがあったんだけど、そういう感覚とか直感は大事にした方が良いですね。
なんだか居心地が良い。とか、ここは落ち着く。とか、この道を行きたい!とか。

私たちは頭で考え(過ぎ)るのに慣れているので、あ、ここに行きたい。と思っても、いや時間ないし、次のクラスが始まるし、とか計算高い賢い頭が思考をコントロールしちゃって、心の声、または腹(肝、もしくは子宮)の声を聞くのをおろそかにしている。

タオイズムでは、頭、心、腹にそれぞれ上丹田、中丹田、下丹田、と丹田があって、それぞれヨガで言うアジュナ・チャクラ、アナハタ・チャクラ、スワディスターナ・チャクラにあたるんだけど、それがピラミッド上に下に向かって広がっていてバランスがとれている状態になる。

だから、頭の使い過ぎで上方向に意識/エネルギーが集中しちゃっている現代人は、とにかく地に足をつけて、グラウンディングをして、できれば裸足で地面を歩いて!意識を下に下に、腹に、心に、向けることが大切なんですね。

話がそれました。

ここは、グラストンベリー・エクスペリエンス・コートヤード(Glastonbury Experience Courtyard)というこぢんまりした中庭で、パブとお店がいくつか、伝説の島アヴァロンに関連する資料を集めた図書館↓

アヴァロン図書館。きっと探求者/研究者にはたまらないんだろう

そしてGoddess Templeこと、「女神の神殿」があります。

お香のお店「Star Child」の2階部分です。

Temple(お寺)なので、毎日12時から16時まで「参拝」することができ、誰でも入って静かに祈りを捧げたり、瞑想することが出来ます。(男性も入れます!)

ここ女神神殿は、2003年に正式に宗教法人として登録されています。
ですが、私としては、宗教という感覚は全くなくて、

タントラを学び始めてから意識するようになった自分の中の祝福すべき女性性、
そして誰のなかにもある神性、仏性、女神性。
それを象徴する女神像。Shakti, Lakshmi, Kali, Isis, Venus, 観音,,, そして今回改めて知ることになったケルトの女神たち。
そんなDivine Feminineへの純粋な憧れから訪れました。
そういう気持ちが宗教の始まりなんだろうか。日本語で宗教というと、どうも胡散臭いイメージがつきまとう。

つまり、日本人が気軽に神社にお参りに行くような感覚で行きました。

ディスプレイは時期ごとに変わるらしく、今の時期は愛の女神Rhiannon。

愛と美の女神、Rhiannon(リアンノン) 
中には数人の参拝客が静かに座って瞑想しており、入り口付近に座っていた赤い服を着た(女神のような!)綺麗な女性が温かく迎えてくれました。

靴を脱いであがり、他の人がしているように床に座って少し瞑想をし、祭壇にキャンドルを灯して帰ろうとすると・・・

赤い服を着た(女神のような)女性に、「スマッジング(浄化)してさしあげましょうか?」と訊かれました。

そんなの予想していなかったので戸惑いながらもyes, please✨と言うと、名前を聞かれ、目を閉じて手を広げて立つように言われ、

お香の煙を、羽根でできたスマッジングファンで丁寧に体に煽り、呟くような小さな声で

「sam....アヴァロンへようこそ....歓迎します...今日は来てくれてありがとう...safe journey...」

のような言葉を、ほとんど聞こえなかったんだけど、煙と一緒にかけて頂きました。

終わると、「今日は満月だから、楽しんで、そしてできるだけ子宮に意識を集中させてね。」と、満月の過ごし方のアドバイスをもらいました。

グラストンベリーに来てからの色んな体験に加えて更にこの思いがけない贈り物のような体験。

満月だし、感受性はもうマックスに高まり、ハートも限りなくオープンになっているのを感じました。
(ポジティブで、楽しくて、愛が溢れていて、隣の人や自然や宇宙と繋がってる感覚、ちょっとハイ)

でも、完璧にoverwhelmed. 午後レクチャーやワークショップを受けるためにリトリートセンターに戻ったけど、その日はもういっぱいいっぱいで、新たな情報を受け付けられませんでした。(さぼった)

そういえば女神神殿の帰り際、扉の近くで「スマッジ(浄化)をご希望の方はMELISSAまでお問い合わせください」と書いてあるサインがあったので、あーこの素敵な方はメリッサさんというのね、と思っていたら、MELISSAというのはギリシャ語でミツバチのことを指すらしく、「女王に仕える働き蜂」のような意味で巫女さんみたいな感じみたい。名前じゃなかった。ハーブでメリッサと言うとレモンバームのことです。

満月を楽しんで、そして子宮に集中して、と言われたので、その日の夜はペットボトルに入れたグラストンベリーの水を月の光があたる窓辺に置いて、久しぶりにヨニエッグ(ジェイド・エッグ)エクササイズをしました。


女神の神殿の向かいにある、ギフトショップ

女神グッズが揃っています

Goddess 
Temple 
2-4 High Street
Glastonbury 
BA6 9DU
http://www.goddesstemple.co.uk/


2017年6月16日金曜日

グラストンベリー③ 癒しの園 チャリス・ウェル・ガーデン

白の泉、ホワイト・スプリングで強烈な沐浴体験をした翌日。
赤の泉があるという、チャリス・ウェル・ガーデン(Chalice Well Garden)を訪れました。
チャリスというのは英語で聖杯のこと。ここもアーサー王伝説に縁の深い場所です。

(ちなみに私はアーサー王伝説については、子供のころ大好きだったディズニー映画『王様の剣』と、モンティ・パイソンの『ホーリー・グレイル』で得た知識しかありません。)

異世界への入り口、の、入り口。

暗く厳かな白の泉とはまるで対照的な、明るく柔らかで、まさに地上の楽園と言った雰囲気。
ここもFaerie Portal (異世界への入り口)と言われており、妖精の目撃情報も多いんだとか。
そんな話もあっさり信じてしまいそうなほど、神秘的で天国的な雰囲気が立ち込めています。

入ってまず気付くのが、入り口の門の形にもなっていたこのマーク。


Vesica Pisces。魚の器、という意味

Vesica Pisces (ヴェシカ・パイシス または ヴェシカ・ピシス)と呼ばれるシンボルで、二つの円が重なり真ん中で葉っぱ形を作っています。
天と地、精神世界と物質世界、意識と無意識、男性性と女性性・・・交差する二つの世界を象徴するシンボルです。
セント・マイケル・ラインとセント・メアリー・ライン、現実世界と妖精界(魔界?)、男神と女神。
あらゆるものが融合しているグラストンベリーに相応しいマークだと言えるでしょう。

このシンボルは幾何学的にも色々な深い意味があるようで、森羅万象や生命の根源を現すSacred Geometry(神聖幾何学)の代表、フラワー・オブ・ライフの最初の二つの円でもあります。


Flower of Life、生命の花、フラワー・オブ・ライフ

ラテン語で魚の器を意味するヴェシカ・パイシスは、初期キリスト教とも関わりが深いとされていますが、キリスト教も、異教のペイガニズムも、土着の女神信仰も、全ての宗教や信仰を受け入れる寛容さが、ここチャリス・ウェル・ガーデンの平和な雰囲気を作り上げているような気がします。

園内にあるエンジェル・シートと言うベンチで、ジョン・レノンはあの「イマジン」のインスピレーションを受けたそう。

写真を撮ろうとすると、ロビン(コマドリ)が飛んできてポーズしました。右上にいる


ライオンズ・ヘッド。飲用可能なのはここからのみです。癒しの水、奇跡の水として数々の病気の治癒報告がされています。



これが、チャリス・ウェル。聖杯が沈んでいるという

りんごの木。全ての木から物語が始まりそう。



園内の至る所で見られるVesica Piscesのシンボル

私が訪れたときには、Healing Weekと言って色々なヒーリング・セッションが受けられるイベントをやっていました。

年間を通して、満月の日のコンサート、ヒーリングのワークショップやリトリートが行われているようです。


チャリス・ウェル・ガーデン
The Chalice Well
Chilkwell Street, Glastonbury
Somerset, BA6 8DD
England
http://www.chalicewell.org.uk/

入園時間(2017年)
4月1日~10月28日 10:00~18:00
10月29日~3月31日 10:00~16:30
休園日なし

入場料
大人 4.30ポンド (寄付を希望の場合4.75ポンド)
子供 2.15ポンド (〃 2.40ポンド)

駐車場は、体の不自由な人用のみなので、近くの工場か博物館に停められます。


2017年6月15日木曜日

グラストンベリー② トールの丘と白の泉での禊


リトリート2日目、スケジュールにはなかったのですが、参加者全員でグラストンベリー・トーまで遠足に行くことになりました。

「トールの丘」、グラストンベリー・トー(Glastonbury Tor)は、グラストンベリーのシンボルで、小高い丘の上に屋根のない聖ミカエル教会が建っています。

ちなみに、Torはケルトの言葉で「丘」を意味するらしいので、それを知ってから「トールの丘」というと「サルサ・ソース」(サルサはスペイン語でソース)と言っているようなちょっとした違和感があります。

この丘は昔々は水に囲まれた島になっていて、アーサー王が魔法使いマーリンと共に最後に向かった伝説の島「アヴァロン」はここのことだとか。

また、アーサー王物語にも登場する妖精の王Gwyn ap Nudd(グウィン・アプ・ ネッズ)が住んでいた場所でもあるそうです。すごくウェールズっぽい名前。



皆ふもとで靴を脱ぎ、瞑想をするように裸足で大地をゆっくりふみしめ、無言でそれぞれ頂上まで歩くと、4,5人の女性達がマントラを唄っていました。

360度見渡せる絶景、吹き飛ばされそうな強風といきなり暗くなり雨が降り出す空、その中で風に乗って流れてくる美しいマントラ。

芝生の上に半跏趺坐で座り、地面に左手をつけ、ハートのチャクラに意識を集中させ世界とつながる感覚を味わっていると、背骨がぴりぴりして、ハートが宇宙の愛で満たされるようで胸がいっぱいになり、ちょっと涙が出ました。

これを書いている今もまた背中がドクドク脈打ってる。


前回触れた「セント・マイケル・レイライン」の話はそれだけでも十分面白いのですが、もっと面白いことに・・・

グラストンベリーの下には「セント・メアリー・ライン」なる線も流れており、セント・マイケル・ラインが男性エネルギーで、セント・メアリー・ラインが女性エネルギー。その2種類のエネルギーが交差して、更に特別なエネルギーを生み出しているらしいのです。

その二つのそれぞれのエネルギーを汲む泉がトーのふもとから流れ出ており、一つはホワイト・スプリング、白の泉。もう一つはレッド・スプリング、赤の泉と呼ばれています。

とても近い水脈なのに、白の泉はカルシウムを多く含む水で無色透明。赤の泉は鉄分を多く含む水で赤っぽい。全く別の水質の水が湧き出ているのです。不思議。

このWell Houseが建てられたのは1872年。当時コレラに苦しむ人々にとって綺麗な水はとても貴重なものでした。

ホワイト・スプリングの中は撮影禁止の神聖な神殿で、中は蝋燭の光だけで照らされた厳かな沐浴場となっています。

お香が焚かれ、暗くて湿っていて、ひそひそ声が反響して、鍾乳洞の中に入ったみたい。

裸で沐浴可能、撮影禁止、暗いので気をつけて、床が濡れてるので滑らないように、全て自己責任で・・・という注意書きのなかに「異世界への入り口」とも書かれてる。

このホワイト・スプリングでは、妖精の王、狩人ハーン(Herne the Hunter)、聖ミカエル、アヴァロンの淑女(Lady of Avalon)、そして女神Brigid (Bridie, ブリジッド、ブリギッド、ブリード...)が祀られています。

ケルト神話の火の女神であるBrigidは、聖なる水、湧き出る泉の守り神でもあるのです。


ここホワイト・スプリングで私は、思いもよらない行動に出ます。

今回のリトリートで、私は去年タイで出会ったトルコ人の友人と再会しました。

彼女はグラストンベリーに来るのは3回目で、今回はこのホワイト・スプリングで沐浴する気で来ていました。

その話を事前にしていて、「あなたも入るでしょ?」と訊かれ、全然その「泉」の想像がつかずに「いやー私はいいかな」とか答えていたんだけど

導かれるままホワイト・スプリングの神殿に入り、素っ裸になり誰も入っていない泉の中に入る彼女を見て、
彼女が入ったため水かさが増し、溢れ出る泉の水が靴の裏まで届くのを見て、
説明のできない衝動にかられた私は、ほの暗いなか服を脱ぎ、肌を刺すような冷たさの泉の中に飛び込んだのです・・・!

周りは暗いけど他の観光客もいるし、リトリート参加者の団体で来ていたから、この行動には皆が度肝を抜かれた+触発されたらしく、しばらくした後他の皆も次々に服を脱ぎ泉に入り始めました。

インドに行ったときもガンジス川沿いに泊まりながら、沐浴するなんて発想は一切なかったし、自然は好きだけど湖で泳ぐのとか嫌だし、普段は得体の知れない水に入るなんてもっての他な私。

なによりも強風の丘の上から降りてきたばかりでぶるぶる震えるくらいの寒さの中、氷水のような冷たさの水に入るなんて、今考えても常軌を逸してる。

でも、最初に入った友人曰く「あなたは絶対入ると思ってた^^」そう。

あまりの冷たさに水の中に入っていられたのはほんの数分だったけど、その日一日はゆっくり温泉につかった後のような爽快感+魔法にかかったような高揚感、多幸感に包まれていました。


その日は朝にフランキンセンス(乳香)を食べてたからたぶんそれも一役買ったのかも。
フランキンセンスを食べる話も面白いのでまた後日書きます。

こちらは白の泉の飲用水。男性性を補うと言われています。

道路を挟んだ反対側にあるチャリス・ウェル・ガーデンから出る水は、女性性を補うと言われています。両方の泉から飲むことで陰陽のバランスが保てる

もう一つの赤の泉があるチャリス・ウェル・ガーデンに行った話も書こうと思っていたけど、長くなったのでその話はパート③で。




2017年6月14日水曜日

グラストンベリー① イギリス最大のパワースポット


2017年6月5日から11日までの1週間。スピリチュアルと魔法と伝説と女神聖地、グラストンベリーで、タントラ・ヨガのリトリートに参加していました。


グラストンベリーはイギリス最大のパワースポットと言われていて、その秘密の一つはグラストンベリーの下を通る「レイライン」と呼ばれるものにあります。

レイラインとは、昔あるアマチュア考古学者が、多くの古代遺跡を地図上で見ると直線状に並んでいることに気付き、その線をレイ・ライン(ley line)と名付けたところから始まります。

bigthink.comより

地球上の多くの"パワースポット"と呼ばれる場所がこの線上に存在していて、その正体は地球から発する微弱な電磁波、地磁気が関係してるんじゃないかという説が多いみたい。

そのたくさんのレイラインの中でも最も有名で強力なのが、グラストンベリーにある塔の下を走る「セント・マイケル・レイライン」(St. Michael Ley Line)。
このラインは、イギリス版モン・サン・ミシェルのセント・マイケルズ・マウンド、そしてエイブベリーのストーンサークルの下も通っています。多くの遺跡がセント・マイケル、(聖ミカエル)にまつわるものだったためセント・マイケル・レイラインと名付けられました。

地球を一つの生命体として見てみると、レイラインは"気の流れ"とか"経絡"のようなもので、(中国で「龍脈」と言うように)そのエネルギーが強い場所にご先祖様たちは目印として石を積み重ねたり、神社や教会を建てたりした。
人体同様、地球にもエネルギーの流れる道やチャクラがあるとすると、レイラインが交差する場所はツボやチャクラのようなもので、たくさんのレイラインが交差する地グラストンベリーは、地球のAnahata、ハート・チャクラにあたるそう。

だから、グラストンベリー・トー(トールの丘)も、ストーンヘンジも、観光スポットとして有名だけど、建物を見に行くんじゃなくて、石を見にいくんじゃなくて、その特別なエネルギーの生まれる場所を訪れるのが目的なんだよ、と、教えてもらいました。


リトリートがあったのは、グラストンベリー・トー(トールの丘)や町の中心部から車で約15分のところにあるEarth Spirit Centerというところ。

グラストンベリー自体はとても小さな町ですが、中心部にはあらゆるパワーストーンのお店や魔法用品(!)を扱うお店、スピリチュアルグッズのお店、お香やオイルの専門店にオーガニックのカフェやスーパーなどなど、ファンタジー、スピリチュアル好きにはたまらないお店ばかりで、リトリート中お昼の休憩時間はほとんど毎日通っていました。それでも全然足りなかった!
お店と品揃えももちろん素敵だけど、お店の人たちも親切で気さくな人が多く、色々なことを話してくれました。

特に素敵だったお店をちょっとご紹介↓


Witchcraft Shop (魔法用品店!) 「Cat & Cauldron」

Cauldronとは、ハリーポッターがホグワーツに入学する時の所持品リストにもあった、魔法使いがよく薬品を煎じるのに使う鍋のことです。

ハイ・ストリートをアビーの方に下っていくと左側にあります。

ショーウィンドウにはちょっと不気味な動物の剥製が飾られていて、店内には魔女のホウキ、杖、オリジナルブレンドのお香、そしてたくさんの本があり、私がいる間にも何人か研究資料を探しに来たような人達が訪れていました。
グラストンベリーの町全体がすごく好きだなぁと感じたのだけど、その理由の一つは本屋さんがたくさんあったことだったかもしれない。ほんの100mほどの通りに4,5件はありました。入ったら出られなくなるのがわかってたから入らなかったけど・・・(元図書館員)

左下にあるのがCauldron. 箒は45ポンド。


「ジキル博士の調合レシピ」、「イェティの毛のサンプル」・・・どこまで本気でどこまでがただのディスプレイなのかがわからないお店。

今住んでいる家にいて時々居心地が悪いことがあるので、House Purification(家の浄化)という名前のお香ブレンド、フランキンセンスとミルラのお香スティック、「Top Grade!!(最上級!)」と書かれていたセージを買ってみました。


お香ブレンドはチャコールの上で焚きます。

色々な種類の木でできた杖。20ポンド。


女神の神殿の下にあるお香、オイル、薬草の専門店「Star Child」


行くつもりではあったけど、ふらふら歩いてたら辿り着きました。

グラストンベリーに行ったら絶対に行きたかったお店。1969年からある老舗で、お香、ハーブの専門店です。
エッセンシャルオイルのコーナー、マッサージオイルのコーナー、キャリアオイルなどのコーナー、お香ブレンドのコーナー、お香原材料のコーナー、ハーブティーのコーナー、関連書籍のコーナー、、などなど、すべての棚が魅力的でした。

オーガニックのハーブを25gから買えます。多すぎて選べなかった・・・
Star Childオリジナルのお香ブレンドが人気のようで、星座別シリーズ、宇宙シリーズ、伝説の島アヴァロンをテーマにしたシリーズ、などありましたが、女神っぽいお香が欲しかったので、「Aphrodite」がテーマのお香を買いました。

右下がアフロディーテブレンドのお香。バラの花びらやフランキンセンスのようなもののミックス。5ポンドくらい。


まだまだ書きたいことがたくさんあるので、あと何回か書くと思います。
伝説のアーサー王が魔法使いマーリンと共に最後に向かった地アヴァロンであるとされるグラストンベリー・トー(トールの丘)と、聖杯伝説が眠るチャリス・ウェル・ガーデンに行った話、そこの神聖な泉で思いがけず沐浴をしちゃった話、満月の日に女神の神殿に行って思いがけず祝福を受けた話、などなど・・・カミングスーン!


虫捕り網、じゃなくて、妖精捕り網!20ポンド。

2017年6月4日日曜日

コーディアルについて(エルダーフラワー2)


ピーターラビットの記念コインが発売されるらしいですね。(下の新聞広告)

ペットボトル飲料にもなったみたいで、ちょっとずつ日本でも知名度をあげているハーブの飲み物、「コーディアル」。

イギリスでは、エルダーフラワーと言えばコーディアル、コーディアルと言えばエルダーフラワーなので、一応レシピを色々見てみました。

大体知ってたけど、やっぱり、砂糖の量が尋常じゃない。下手すると、水より砂糖のほうが多かったり。きゃー
ハーブの飲み物と言うか、ハーブの砂糖煮シロップなんですね。炭酸水で割って飲むと美味しい♪らしいけど、その美味しいっていうのはコーラが美味しいって言ってるのと同じで、コーラも実はカラメルとスパイスで作った炭酸ドリンクだから、まぁ、ほとんど同じか。そうか。(ちょっとびっくり)
よくあるけど、健康に良いと言われるものでも、たくさんの砂糖と一緒に摂ったらせっかくの成分が台無しで、ほんとにもったいない。
せっかく作るんだったら、せっかく強力なエルダーフラワーの薬効(抗炎症・抗アレルギー・風邪予防・美肌・デトックス・鎮静・・・)を活かしたいんだったら、白砂糖は使いたくないですね。

というわけで、まだまだ咲いてるエルダーフラワー。今まで気づかなかったけど、一旦気がつくと本当に今あらゆるところで咲いています。


このあいだ聞いた話。ある超高級エッセンシャルオイルを作っているところでは、オイルの原料になるハーブを摘む人たちは、気分の良い状態で摘まないといけない。らしい!
怒ってたりすると花の質に影響するんだって。昔だったら「へー(笑)」ってなってたけど、目に見えないものを信じられるようになってきた今なら、なるほど、そうだよね。って思える。エネルギーとか、バイブレーションとかね。

たくさんあるので、どうしようかなーと考えた結果、今のところ

1.はちみつでコーディアル
2.アルコールに漬け込んでコーディアル(本来のコーディアルはこれらしい)
3.乾燥させてドライハーブ

にすることにしました。
1は、綺麗に洗ったエルダーフラワーをカルダモン、ナツメグと一緒に煮て、
「ネコのおしっこのにおい」がきついのでアニスも足してみる


一晩置き、翌日ざっくり漉してレモン汁と多すぎない量の蜂蜜を加えて、もう一度細かいフィルターで漉す。

砂糖(蜂蜜)の量が少ないし、蜂蜜に熱を加えたくないのでとろっとしたシロップにはなってないけどよし。煮てる間は結構においがきつくて、こっちでも皆「エルダーフラワーってネコのおしっこのにおいだよね。」というのが共通認識らしい。



2は、家にちょうど良さそうなドライジン
ウォッカがないかなーと思ったけど、エルダーフラワーの香りからしてジンの方が良くなる気がする

があったので、とりあえず漬けてみました。冷暗所に置いて、毎日振って、1ヶ月くらい漬けると良いらしい。



3は、きれいに洗ったハーブを鉄板に並べて、オーヴンのファン(送風?)でカリカリになるまで乾燥させるだけ。簡単だし、保存が効くし、後からこれでワインを作るのにも使えるので嬉しい!もちろんハーブティーとしても飲めるし。庭にエキナセアが生えてたら、強力な風邪対策ハーブブレンドができるのにな。育てようかな。。。
かわいい

オーヴンから取り出して、茎の部分がポキッと折れるくらい乾燥してたらOK.花の部分を手で落として、瓶につめます。
これもかわいい

ポロポロとれて楽しい。

乾燥させるとほんのちょびっとにしかならなかったので、明日から家を空けるためさっき最後の収穫をして、洗って今また乾燥させてます。

家に、きちんとしまる瓶がなかったり、あとエアーロック(発酵栓)が欲しかったので、昨日ケンブリッジに行った時Home Brewery shopに行ってきました。小さなお店だったけど初めてだったのですごく楽しかった!イギリスでは、家でビールを造ったりサイダーを造ったりするのは割とポピュラーなホビーなのです。(日本では法律違反)
そのことはたぶんまた次回。

オーガニックのスパークリング・エルダーフラワードリンク。甘みはりんごジュースとアガベシロップ。

ちょっとお洒落なパブのメニューにあった、エルダーフラワー、ジン、キュウリ(!)とトニックのカクテル

2017年6月1日木曜日

エルダーフラワー

今、イギリスのサフォーク州の田舎にある、築500年以上のコテージにいます。1ヶ月ほど前から滞在していて、いつまでいるかは・・・まだ不明です。

アヒルを3羽飼っている庭にはほぼ毎日鹿が来るし、キジやウズラはしょっちゅう見るし、時々ウサギも迷い込んでくるし、あらゆる種類の鳥が来るし、卵は近所のファームからフリーレンジの卵を買うことができます。

と、文章に書くとまぁステキ!という感じだけど、実際は、埃とか蜘蛛の巣がすごかったり、家の中なのに草が生えてきたり、ゆがみが酷くてしょっちゅうよろめくし、(ロコモ症候群?)階段が沈んで怖かったり、手入れがされていない隠された煙突と暖炉にたまっていた残骸がすごかったり、ハツカネズミの痕跡(つまりフン)がいたるところにあったり、、、、と、色々な意味でワイルドです。あと、絶対ミツバチが家のどこかで巣を作っている・・・。

(そもそも私はナチュラル思考だけど虫が究極的に苦手なので、田舎暮らしへの憧れはあまりなく、でもイギリスの田舎ならGもいないし大丈夫かも!と、かなり甘い気持ちで来たのです。あと色々なタイミングが合って、これは、きっと今行けということに違いない!と、解釈したのです。)

まぁそんな田舎暮らしのあれこれは別の機会に書くとして・・・。


バンクホリデー明けの昨日、最近家の周りやその辺の森で咲いている白い花が「エルダーフラワー」だということを知りました。

よくコーディアルとして飲まれる、とか、ヨーロッパでは家庭の万能薬!とか聞いたことはあったし、自分でも風邪予防ハーブブレンドを作ったときに使用したことのあるエルダーフラワー。抗炎症作用に優れていて美容効果も高く、また古くから魔除けの力もあると言われておりハリー・ポッターに出てくる死の秘法のひとつ、「ニワトコの杖」のニワトコはエルダーツリーのことです。

と、名前は知っていたけど、乾燥した状態でしか見たことがなかったので、木に咲く花だということも知らなかったし、そんなにたくさんそこら中に生えていたなんて!

というわけで、早速とりにいくことにしました。

家の向かいの林の入り口。色んな生き物が住んでいます。今日は赤っぽい野ネズミを見ました。


庭にある植物を食用に採取する、というのは、2010年にシェットランドに滞在してた時、スープを作るために庭にあるイラクサ(ネトル)を摘んだ時以来です。

ネトルといえば、日本でのヨモギとかドクダミと同じくらいよく見かけるどこにでもある強力な生命力の強い薬草で、もちろん今の庭にもあるので、そのうちまた摘んで何かにしよう・・・と思ってたんだった。

エルダーフラワーの木。エルダーツリー。


野生のものを食用にするとき、まっさきに思いつくのは、その花についた野生の酵母を活かして発酵させよう!ということで、できれば排気ガスなどに汚染されていないきれいな花をとってきて、洗わずにそのまま漬けはじめたい。

だから、せっかく自然豊かな田舎にあるエルダーフラワーが手に入るのなら、蜂蜜と水を混ぜて発酵させて蜂蜜酒(ミード)にしようかな!と、思っていたんですが・・・

爽やかな甘酸っぱい香りのする花で、しかも甘いらしいので、虫がついているのです・・・小さいのが・・・たくさん・・・

そういうこともあろうかと、ゴム手袋をして準備万端だったけど、それでもひぃっ!となりました。
全部そうなのか?と思ったけど、ほとんどついていないものもいて

できるだけきれいなのを選んでとってきたけど、やっぱり少しはついているので、エルダーフラワー酵母から発酵させることはあきらめて、きれいに水洗いをしました。

小さな花で、振ると花粉が落ちてくるし、水で洗ったら花も全部落ちちゃうんじゃないかと思ったけど案外しっかりついていて、洗ってもきれいなままで。


綺麗に洗ったエルダーフラワー。キッチンが爽やかな香りに包まれます。
今、元気な酵母はないので、一から何かを天然発酵させるか、でも来週一週間家をあけるし、失敗したらもったいないので、冷凍させようかな?と思っています。

ついこの間、こっちに来て初めてできた発酵フレンズから話題のコンブチャをわけてもらったし、ケフィア・グレインももらったので、しばらくは忙しい発酵ライフを送れそうです。